学校評価について

平成27年度 和歌山赤十字看護専門学校 学校評価 総括



領域1 教育理念・教育目的・教育目標
 教育理念・教育目的は赤十字教育の特徴を持ち、学生の指針になるように整えている。
学生への周知度については、年度末のカリキュラム関するアンケートの結果から確認できるが、保護者や実習施設への周知度の確認ができていないためアンケートなどにより周知度を確認することが課題である。
 将来構想については、設置病院・本社・支部・県との連携のもと大学化について協議し、私立大学と設置医療施設の提携による4年制看護学部の開設のための覚書が交わされた。この後、提携予定の大学内での承認が得られれば正式に平成30年度開学に向けての準備が始まり、本校の将来計画が明確になる。看護学部開設に当たっては、赤十字の人道の理念を具現化できる人材育成という本校の理念の継承を働きかけることとする。

領域2 学校運営
 現状の学校運営は方針に沿って円滑に行えているが、長期的ビジョンの定まっていない状況での評価であったため中期計画を定められていなかったが、設置医療施設と私立大学との提携が決定することにより本校の将来計画は明確になる。この計画に基づき学校運営を行っていく。人事考課制度の規定に関しては設置医療施設及び日本赤十字社の方針を確認しながら運用等を検討していくこととする。

領域3 教育活動
 教育理念に沿った教育課程を編成し、適切に実施している。その教育の効果の評価として、卒業生からはホームカミングデーでの意見聴取、就職先などの意見聴取は看護部新人育成委員会委員である専任教師が会議や研修会の場において行っているが、系統的に行える仕組みを設けることが必要である。
 看護の専門職者を育てることが本校の教育の目的であり、その教育課程そのものがキャリア教育と考える。しかし、「看護職者として働くこと」に特化したキャリア教育に関する本校の基本方針や内容や方法についての検討ができていないため、次年度から検討と実践を並行させながら明文化していく。
教員の相互研鑚システムとしての「授業研究」と授業準備の時間の確保が毎年の課題となっているが、今年度も取り組めていない。学生の個別指導と実習指導に多くの時間を必要とすることから、授業準備の時間は勤務時間内にほとんど確保されず、時間外に残っての準備や自宅での準備をせざるを得ない状況であり、ゆとりのない状況で目前に迫る講義の準備に追われ睡眠時間を削って講義に臨む教員もいる。教員としてのやりがいのある教育活動に取り組める環境および体制作りが課題である。

領域4 学修成果
 卒業時のアンケート・看護技術習得状況を調査し卒業時の到達状況を評価している。今年度は設置医療施設の看護師充足に伴い募集人員が減少し、卒業生の設置医療施設就職率が89.5%となった(昨年まではほぼ100%)。次年度は、さらに設置医療施設の募集人員数の低減が予測されるため就職に関する密な連携を取り、学生の希望を実現できるようにしていくことが課題である。さらに、就職先が多数となることから、卒業後の状況について就職施設との連携をもち、卒業生の状況や成長について把握できるような体制を構築していくことが必要となる。また、卒業生の変化が可視化できるように、卒業時の実践能力との比較・分析ができる評価方法を検討していく。

領域5 学生支援
 領域5でも述べたとおり、設置医療施設の採用人数低減にともない、就職等進路に関する支援組織体制の整備が喫緊の課題となっている。年度が替わると同時に就職支援活動の開始に取り組み、3年生担当教員を中心に体制を整備していく。さらに次年度から実習担当の専任教師1名がキャリア教育を兼務担当し、3年生担当教員と連携し学生を支援できるようにした。
 学生相談に関しては、設置医療施設の職員と本校学生の相談員としての臨床心理士が配置されているが、学生が気軽に相談するということができないため、保護者会で提案された気軽に相談できる相談室のあり方を検討する必要がある。

領域6 教育環境
 校舎は築後36年が経過しているが、教育上の必要性に対応した施設・設備・教育用具は計画的に整備し、安全で快適な学習環境のための整備等は可能な範囲で取り組んでいる。ただ、施設・設備のバリアフリー化は、将来の改装計画もあることから、現状で工夫をしながら対応している状況である。


領域7 学生の募集と受け入れ
 学生募集に関しては、志願者確保のための一日看護学生やオープンキャンパス、進路相談会への参加をすることで目標数をかろうじて確保できているため、現状維持で取り組んでいくこととする。2年連続定員充足率98%となったが、平成28年度は想定外の辞退率の低さから定員充足率110%となった。

領域8 財務
 学納金の変更や、学生個人用品の自己調達や、学生・教職員全員で省エネ活動に取り組むとともに、事業の計画的な執行により設置医療施設からの支出を抑える努力を行っている。教材整備等に関しても委員会を設置し計画的な整備に取り組んでいる。

領域9 法令等の遵守
 法令遵守はできているが、ハラスメント防止マニュアル・対応マニュアルは設置医療施設のマニュアルに準じているが、学校独自のものを作成していく必要がある。

領域10 社会貢献・地域貢献
 学校祭の機会を通して、地域の方々との交流を図っているが貢献まではできていない。
ただ、落葉の季節に学校前の道路の落ち葉掃除を行い、周辺の方々の環境整備には貢献できていると考える。今後も情報収集しながら地域のニーズに応じた活動が展開できるようにする。

領域11 国際交流
 専任教師の多くが国際的な視野を持つことの必要性を感じており、海外研修の経験や海外で働く卒業生や赤十字のネットワークを活かして学生の視野を広げる環境作りができている。

【参考】  学校評価結果(領域ごとの比較)