学校評価について

平成28年度 和歌山赤十字看護専門学校 学校評価 総括

 
領域1 教育理念・教育目的・教育目標
 教育理念・教育目的は赤十字教育の特徴を持ち、学生の指針になるように整えている。
学生への周知度については、年度末のカリキュラムに関するアンケートの結果から確認できるが、保護者や実習施設への周知度の確認のためのアンケートの実施ができていない。
東京医療保健大学と設置医療施設との連携による看護学部が平成30年度の開学となり、本校は平成30年度が最後の入学生となり平成32年度末に閉校となる予定で調整や手続きが進んでいるところである。学生には平成27年度末に、本校の将来計画について伝えた。保護者には、設置医療施設の院内報に掲載されている院長(学校長)や管理局長(学校事務部長)の記事をとおしての周知しかできていなかった。年度末に開催された保護者会で少ない参加者ではあったが直接説明を行った。

領域2 学校運営
 本校の将来計画が明確になったことで、理念を達成するための事業計画を焦点化することができるようになった。在学中の学生及び最後の入学生全員を赤十字の看護師として輩出するための運営方針・事業計画に則り運営を行っていくことが課題である。平成30年度開学予定の東京医療保健大学和歌山看護学部(仮称)での赤十字の看護教育の理念継承のためにも本校教員3~4名が移る予定である。それに伴い、自校の領域担当や業務の見直し、指導教員の確保も考慮した計画が必要である。
人事考課制度の規定に関しては設置医療施設及び日本赤十字社の方針を確認しながら運用等を検討していくこととする。

領域3 教育活動
 教育理念に沿った教育課程を編成し、適切に実施している。その教育の効果の評価として、系統的に行える仕組みを設けることが必要である。平成27年度は設置医療施設外に就職した卒業生が前年度より増加したため、就職先の看護部長やスタッフと同席する機会がある教員は、その状況を聴取していた。今年度は設置医療施設外への就職者が19名いるため定期的に連絡を取りながら教育の評価をしていけるようにする。
  昨年度からの設置医療施設の採用状況から、就職支援活動を強化する必要がありキャリア支援担当者を決めて、「看護職者として働くこと」に特化したキャリア教育の推進役を担うようにした。就職支援業者と連携しキャリア支援講座を開催し始めたところである。キャリア教育に関する本校の基本方針や内容や方法について策定中であり次年度かは、それに則り進めていく。
教員の相互研鑚のシステムとしての「授業研究」と授業準備の時間の確保が毎年の課題となっているが、今年度も取り組めていない。学生の個別指導と実習指導に多くの時間を必要とすることから、授業準備の時間は勤務時間内にほとんど確保されず、時間外に残っての準備や自宅での準備をせざるを得ない状況であり、ゆとりのない状況で目前に迫る講義の準備に追われ睡眠時間を削って講義に臨む教員もいる。教員としてのやりがいのある教育活動に取り組める環境および体制作りが課題である。

領域4 学修成果
 今年度は設置医療施設の看護師充足に伴い募集人員が前年度よりさらに減少した。学生は設置医療施設での就職を切望し50名が採用試験を受験したが64%の合格率となり、最終的には、設置医療施設就職率が60.78%、赤十字医療施設への就職率が64.7%となり赤十字医療施設就職率の目標値70%に届かなかった。夏季休暇中の採用試験と結果判明では他施設への受験に不利であり、就職活動を続ける学生たちは2学期に入っても落ち着かなく3学年担当教員もその対応に追われていた。この事態を防ぐために次年度に向けて就職活動を春期休暇から始められるようにした。設置医療施設とも採用に関する連携をとっている。学生の希望を実現できるように支援していくことが課題である。
国家試験受験に関して、学習成果から判断し、試験直前期間に強化学習の機会を設けたが、学習会参加を強制しなかった。基礎学力の獲得状況の確認と強化ができなかったこともあり全員合格とならなかった(50/51、98%合格率)。

領域5 学生支援
 今年度から実習担当の専任教師1名がキャリア支援教育を兼務担当し、3年生担当教員と連携し学生を支援できるようにした。就職情報の提供や相談窓口である3年生担当教員と就職活動に必要な支援や全体的キャリア教育を担うキャリア支援担当教員が連携でき就職支援体制が構築されつつある。学生には自己の希望を明確にするためにも多くの医療施設でのインターンシップや見学会参加を積極的に促し、参加後の感想を聴取しその成果が確認できるようになってきている。

領域6 教育環境
 校舎は築後37年が経過しているが、教育上の必要性に対応した施設・設備・教育用具は計画的に整備し、安全で快適な学習環境のための整備等は可能な範囲で取り組んでいる。ただ、施設・設備のバリアフリー化は、現状で工夫をしながら対応しており、今後の改装計画を待っている。耐震化工事は次年度に予定されている。
 
領域7 学生の募集と受け入れ
 学生募集に関しては、志願者確保のための一日看護学生やオープンキャンパス、進路相談会への参加をすることで目標数をかろうじて確保できているため、現状維持で取り組んでいくこととする。2年連続定員充足率98%となり、今年度は合格者を多くした結果、想定外の辞退率の低さから定員充足率110%となった。次年度は定員超過しないように合格者を規定数にし補欠者を確保したが、大学進学理由による辞退者が多く定員充足率77.5%となる予定である。

領域8 財務
 学納金の変更や、学生個人用品の自己調達や、学生・教職員全員で省エネ活動に取り組むとともに、事業の計画的な執行により設置医療施設からの支出を抑える努力を行っている。教材整備等に関しても委員会を設置し計画的な整備に取り組んでいる。

領域9 法令等の遵守
 コンプライアンスに関する相談窓口の設置や研修・教育への取り組みができていないため、次年度は整備していく。

領域10 社会貢献・地域貢献
 落葉の季節に学校前の道路の落ち葉掃除に加えて、今年度は学校周辺のゴミ拾い活動を学生が率先して行ったことは、周辺の方々の環境整備には貢献できていると考える。これらの活動は、学校側の判断や学生のアイデアにより行われるものであり、地域の方々が求めていることと合致しているかは判断できない。地域自治会の方と交流できる機会を設けることができれば、ニーズ把握や学校関係者評価への参画につながると考える。

領域11 国際交流
 専任教師の多くが国際的な視野を持つことの必要性を感じており、海外で研修での経験や海外で働く卒業生や赤十字のネットワークを活かして学生の視野を広げる環境作りができている。

【参考】  学校評価結果(領域毎・前年度との比較)